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2009.11.24 Tuesday

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gifts


CHOICES FOR GIFTS


2009年12月11日(金)- 26日(土)11:00-20:00


GALLERY SPEAK FORでは金曜日から翌々水曜日まで、2週間ずつ新しい展覧会を次々と開催しています。契約作家や常設スペースを置かず、会期が変われば100%新しいアーティストの世界に生まれ変わるというポリシーには、良さもありますが、興味を持っていただいた作品を再度見ていただけなくなるという難点もあります。


そこで今回、今年最後の会期にあたり、過去に展示した人気アーティストのベストチョイスを厳選して集めるスペシャル展を行います。ただの再入荷ではなく、会期中人気を集めた作品で、かつギフトシーズンにちなんで、アーティストたちからギフト好適品としておすすめできる小さめの作品、デスクトップアートなど約50点を展示いたします。それぞれの個展中に注目度の高かった関連雑貨や衣類・書籍などもご紹介。おおむね数千円から約3万円台までの予算でお買い求めいただけるよう、プライス面からもアイテムを絞り込みます。本展この機会に限ったサービスプライスもいくつか設定いたしますので、アートのアウトレット・マーケット的な感覚でお楽しみいただけることでしょう。通常会期と違って、壁の展示作品を買ってすぐお持ち帰りいただけるのも初めての仕組みです。


会期中は建築家、橋本尚氏(リビングタイプ)がクリスマスシーズンを演出する空間インスタレーションを手がける他、ギフト用ラッピングもご用意いたします。


出品アーティスト : 松尾たいこ/村上周/内田文武/熊谷直子/福津宣人/はまのゆか/木寺紀雄/パユン・ワラシャナナン/サイトウユウスケ/形部一平/マーク・ニュートン/笹原清明/アリシア・ベイ=ローレル/白根ゆたんぽ(順不同)


【プルンニーのバッグ】
パユン・ワラシャナナン展で好評を集めた文具ブランド「水縞」との縁から、同デザイナーの人気プロダクトブランド「phrungnii」(プルンニー)のバッグを紹介するコーナーも設けます。取手と袋部分が取り替えられるアーティスティックなコンセプトのバッグも贈り物としておすすめです。

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2009.11.10 Tuesday

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kimura_pr


木村タカヒロ 顔の中の夢


2009年11月27日(金)- 12月9日(水)11:00-20:00


ビリビリに破った顔写真をカットアップするように再構成コラージュして着彩し、全く新しい顔面を創造する、という木村タカヒロ氏の「顔面画」は、一度見たら忘れられないインパクトを放っています。約20年前、人間の顔の魅力に覚醒し、それ以来モチーフとしてこだわり続けてきた彼が、そのスタイルを決定的に確立したのが1999年の「顔破(がんぱ)」のシリーズでした。イラストレーションの領域を打ち破って、コンセプチュアルアートの妙美までを感じさせるそのシリーズは、2000年、渋谷パルコギャラリーでも夥しい数をもって展開・展示され、大きな話題を呼びました。


2001年以降はさらに顔面への希求が進化。「キムスネイク」の名でコラージュアニメーションの制作も手がけるようになり、一枚絵による顔面画は変幻自在な動きという新しい命を吹き込まれるようになったのでした。その後、多くのオリジナルキャラクターを作り出すなど、多彩な表現活動を続けている木村氏。英国最大の映像のフェスティバル「ワン・ドット・ゼロ2009」にて動画作品「BORN to BONE」が上映されるなど、国際的な活動も増えてきました。


そんな彼が本展で挑むのは、自身の原点に立ち返ること。「私はずっと、顔の中で夢を見ていたのかもしれない--」。そうした思いがそのままタイトルとなっています。全て新作のコラージュ作品を約30点あまり。動画制作で会得した時間軸による多面性を、いま一度、絵画の中へどう封じ込められるか。そのチャレンジになります。コラージュ柄オリジナルシャツも販売いたします。顔というモチーフは、「創発の快楽であり、自分の内側を映す鏡であり、森羅万象の集約」と言い切る木村氏。その水先案内によって、見るものも自らの根源を突き動かされ、新しい宇宙へと羽ばたく体験を得られるかも知れません。


【トークショー開催】
2009年12月4日(金)開場18:00 開演18:30
出演 : 井上晃一(映像クリエーター)×木村タカヒロ



木村タカヒロ イラストレーター


セツ・モードセミナー卒業。人間の顔面をメインモチーフに、多彩な表現法を駆使して独自の世界を展開。近年は「キムスネイク」として、キャラクター、アニメーションの分野にも進出。フジテレビ「ザ・ベストハウス123」のアニメーションだけでなく、今年はロックバンドGLAYの15周年コンサート用アニメーションを手がけたことでも話題を呼んだ。父は伝説のアニメーター・木村圭市郎。


http://www.faceful.org/


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2009.11.04 Wednesday

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shirane


白根ゆたんぽ YUROOM HISTORY


2009年11月13日(金)- 25日(水)11:00-20:00


古き良き時代のアメコミ・スピリットを受け継ぎながらも、絵画的なアプローチによるポップと、独特なユーモアやアイロニーを提示してきた、日本の「塗コミック」派の流れ。その上に90年代前半、鮮やかに登場して"川幅"を広げた一人が白根ゆたんぽ氏でした。デジタルでなく手描き、欧米風でなく和風の、乾いた笑いを盛り込みつつ、時に現代美術を思わせる深くシュールな魅力にも富んだ彼の作品は、雑誌や書籍の読者はもちろん、エディターやアートディレクターたちのアンテナを刺激し続けてきたのです。東京カルチャーの転換点には、しばしば彼の絵が絡んできたといっても過言ではないでしょう。最近では、真心ブラザースやRIP SLYMEらのCD、DVDジャケットを手がけ、ファン層をますます広げています。


そのデビューから現在まで、彼の歩みを振り返ることで東京のクリエイティブ業界の変遷を別の視点からトレースできるのでは、と考え企画されたのが本展です。第10回ザ・チョイス年度賞優秀賞を受けたレアな作品から、数多くの個展、グループ展で発表されてきた多彩なキャンバス画、コラージュ、立体作品などまで、手描き時代の作品を中心に、ファンがもう一度見て買いたかった"蔵出しの名品"ばかりを白根氏の自薦により構成いたします。近過去へのひとときのトリップと新鮮な再発見に満ちた、絵の「アトリエセール」をぜひお楽しみください。


アート売買市場に新しい風を吹き込もうとする、GALLERY SPEAK FORからの提案「HISTORY」シリーズの第1回です。


【ギャラリートーク開催】
2009年11月13日(金)19:00(〜19:30)入場無料 予約不要
作品解説=白根ゆたんぽ 聞き手=都築 潤



白根ゆたんぽ イラストレーター


1968年、埼玉県生まれ。桑沢デザイン研究所グラフィック研究科卒業後、フリーのイラストレーターとなる。『POPEYE』『With』などの雑誌で挿画を連載中。他に書籍装画やCDジャケット、広告などで活躍を続ける一方、グループ展などにも積極的に参加。「工作バンドOBANDOS」の一員としてSUMMER SONIC '09にも出演を果たした。


http://www009.upp.so-net.ne.jp/yuroom/


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2009.10.16 Friday

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tsuruta


鶴田直樹 19 Rooms


2009年10月30日(金)- 11月11日(水)11:00-20:00


ファッション、写真集、雑誌、CDジャケット、そして広告、TV-CFにいたるまで、日本を代表するセレブリティ・ポートレイト&ファッションの巧者の一人として、鶴田直樹氏の活躍は日々刻々と広がっています。その中でも、卓越した技巧を継続的に堪能できて好評だったのが、『インビテーション』(ぴあ)誌で創刊号から約3年に渡って撮り続けた日本を代表する女優たちのポートレイト・シリーズでした。そのシリーズを核としながら、新たな撮り下ろしも含めてこのたび『19 Rooms』という写真集として刊行されるのです。


テクノロジーの進歩とともに、近年はハンディなカメラでのスナップ写真で被写体との親密感を前面に出そうとするポートレイト写真が増えてきましたが、鶴田氏が意図しているのは、自身のライティング技術を使ったデリケートなまでに構築された一瞬。特に『19 Rooms』は全て屋内撮影によるもので、全ての点で被写体との近さにこだわり、19人との密室が表現されています。優れた技術によってなし得る「濃密な近さ」と、女優たちのプライベート感覚溢れる肢体の魅力が両立した世界であり、日本のセレブリティ写真の新しい次元を示すものと言っても過言ではないはずです。


本展では、写真集『19 Rooms』を限定数、先行発売するとともに、女優たちのアプルーバルのもと、一部プリントも販売いたします。


被写体:蒼井優/麻生久美子/飯島直子/池脇千鶴/板谷由夏/吉瀬美智子/黒沢あすか/小雪/SHIHO/戸田恵梨香/永作博美/中島美嘉/中谷美紀/広末涼子/堀北真希/真木よう子/松雪泰子/観月ありさ/宮?あおい(五十音順・敬称略)


写真集「19 Rooms」
編集:菅付雅信 アートディレクション:中島雄太(DR.) 
定価:3,675円(税込) 発行:赤々舎 tel:03-5620-1475



鶴田直樹 フォトグラファー


1958年東京都生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒。APA賞、毎日広告デザイン賞など受賞。多くの広告写真を手掛け、TV-CFやエディトリアル、ファッション、CDジャケットなどで幅広く活躍している。。


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2009.10.02 Friday

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Murakami


村上 周 IMPROVISATION


2009年10月16日(金)- 28日(水)11:00-20:00


地球のあちこちへと旅した自らの体験をもとにしながら、シティスケープや人々の感触を全く新鮮なスケール感で表現する、オーソドックスかつ斬新な版画やコラージュで一躍注目を集めた村上周氏。近年は平面だけの表現から発展し、彫刻やオブジェ作品、ブランドプロデュースなど、総合的な視覚表現へと創作スケールを膨らませ続けています。昨年の個展「Original Mix」においては、初期の版画・コラージュ表現を総括しつつ、より自由な表現を希求する新しい自分への序章をかいま見せていました。


本展は、その後に進化した彼自身の姿が吐露される機会となりそうです。なお人気が高いシルクスクリーンによる絵画シリーズだけでなく、「即興」という語を表題としたように、「2009年に感じた色やイメージ、音などを自分の直感でコラージュし、全く予期しない表現結果を楽しむ技法をテーマにしたい」と村上氏は言います。予定調和的に、戦略的に落とし込んでいく作品制作とは違って、心が絵筆を動かす、感覚的に「いい」と思える抽象画の世界。そんな最近採れたての絵も展示されます。時に爽快で時にシュールな彼自身の話法が、器楽の自由演奏のように楽しく受け止められることでしょう。


村上氏の創作スピリットを反映させたプロダクトブランド「amabro」にも、有田焼き絵皿などのニューアイテムが数多く生まれており、その新作コレクションも存分にお楽しみいただきたいと思います。



村上 周(むらかみあまね)アートディレクター/アーティスト


1975年生まれ。神戸芸術工科大学プロダクトデザイン学科在学時にシルクスクリーンと出会い、イラストレーション、グラフィックデザインを学ぶ。同大卒業後、創作活動を始め、またアートディレクターとして、エゴラッピン、上田ケンジなどのCDジャケットや、coffee and milk, sisii, Rouge Vifなどのファッションカタログなどを手がけている。


http://amanemurakami.com/
http://amabro.com/


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2009.09.15 Tuesday

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alicia


アリシア・ベイ=ローレル Living on the Earth, and Beyond


2009年10月2日(金)- 14日(水)11:00-20:00


アリシア・ベイ=ローレルは1949年、整形外科医の父と彫刻家の母の間に生まれました。母親の影響でボヘミアンな生き方に憧れていた彼女は、高校卒業後、ヒッチハイクの旅に出ます。そうしてたどり着いたのが、カリフォルニアの北部にあるウィラーズランチ、いわゆるコミューンでした。


当時、ランチには100人ほどの自由人が、畑を作り、牛や馬を飼って生活していました。電気も水道もない森のなか、それぞれがやりたいこと、やるべきことをしながらの暮らし。右も左も分からない彼女は、少しずつそこでの生活を覚えてゆきます。そして、ランチでの自分の役割を見つけます。それは、得意の絵と文章で、自然のなかで生きる手引き書をつくること。そうしてできあがったのが1970年の名著『地球の上に生きる』です。野外での飲み水の集め方や食糧の貯蔵法、せっけんの作り方や薬草の利用法、友達を空へ送る方法や自宅出産……。「地球の上に生きる」には、人が自然のなかで暮らしていくための叡智が詰まっています。この小さな森の生活手引き書は、ヒッピーのバイブル『WHOLE EARTH CATALOG』を創刊したスチュワート・ブランドの目に留まり、たちまち大ヒット。以来、アリシアはアーティスト、ミュージシャンとして独特な活動を続けており、近年のエコムーヴメントの中で熱く再評価されているところです。


本展では『地球の上に生きる』の原画を展示する他、昨年両親を同じ日に亡くすという不思議な体験をした彼女が、大切な人たちの死をテーマに描いた新作ドローイング「Beyond living」を日本初公開します。また本展に際し、作家本人が来日する予定です。



Alicia Bay Laurel(アリシア・ベイ=ローレル)アーティスト/作家/ミュージシャン


1949年、米カリフォルニア州生まれ。ヒッピーカルチャーを牽引したコミューンのひとつ「ウィラーズランチ」での生活体験から、自然の中で生きるための手引き『地球の上に生きる』を70年に出版し大反響を呼んだ。以来、ドローイングや音楽でスローライフの思想を伝え続ける。今夏のap bankフェスにも参加。『地球の上に生きる』は草思社より発売中。


http://www.aliciabaylaurel.com/myjapanhomepage


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2009.09.04 Friday

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matsuo_kojiki


松尾たいこ 紫野行き標野行き


2009年9月18日(金)- 30日(水)11:00-20:00


角田光代、江國香織、スティーブン・キングら人気作家の著作をはじめ、年に約50冊ものペースで書籍・雑誌の装画を手がけるなど、松尾たいこ氏は98年のデビューから10余年、常に日本のイラストレーション界のヒットメーカーとして注目を集めてきました。伸びやか、かつ繊細な筆致が、ある時はヴィヴィッドな色彩によるフュージョンを奏で、ある時はシックな色合いで謎めいたファンタジーを囁きます。一度見たら彼女だとはっきり分かる作風ながら、その絵でしか語れない複雑なイメージ/カルチャーがあり、そこに多くのクライアントが魅せられてきたのです。


松尾氏の最近の人気シリーズに「和風」モチーフのものがあります。もともと無国籍フレーバーを放ち、翻訳書の装画などを手がける機会が多かった彼女に、和の世界との決定的な出会いを与えてくれたのが「日本の古典をよむ」シリーズ(小学館)の装画の仕事でした。「古事記」「日本書紀」から始まり「源氏物語」「風姿花伝」や松尾芭蕉まで、有名な古典作品を読みやすい現代語訳で集め、2007年から毎月1冊ずつ刊行されてきた大好評シリーズの全カバーを担当。鶴や龍、丁髷の人物など典型的な和のモチーフや日本的情景を、色彩豊かでファンタジックな松尾たいこの世界の中で受け容れ続け、このシリーズの趣旨を鮮やかに提示してきたのです。


今回の展示は「日本の古典をよむ」全20巻の配本完結を機に企画されました。「万葉集」の歌から取った、ビジュアルで詩情豊かな一節をタイトルとし、同シリーズの表紙を飾った原画全20点のみならず、折に触れ発表してきた和ものの作品も展示・構成。限定品のオリジナル帯や手ぬぐいなど楽しい和装アイテムも販売されます。彼女へ新しい境地を切り拓かせてくれた和の世界の奥深い魅力と、それを受けとめて進化した松尾たいこワールド、双方の醍醐味を味わえる機会となるでしょう。


<トークショー開催>
日時:9月25日(金)開場18:00 開演18:30(〜19:30)
出演:井上荒野(作家)× 永江 朗(フリーライター)× 松尾たいこ



松尾たいこ アーティスト/イラストレーター


広島県生まれ。第16回ザ・チョイス年度賞鈴木成一賞受賞。著作に「空が高かったころ」、江國香織との共著「ふりむく」、角田光代との共著「Presents」がある。手がけた書籍装画に「奇想コレクション」シリーズ、「日本の古典をよむ」シリーズ、「スティーブン・キング」シリーズ、横山秀夫「クライマーズハイ」、桐野夏生「白蛇教異端審問」、カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」など。その他、雑誌、広告、ジュエリーデザインなど活動は多岐に渡る。


http://taikomatsuo.jimdo.com/


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2009.08.05 Wednesday

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sasahara


笹原清明 eye


2009年8月21日(金)- 9月16日(水)11:00-20:00


ファッション誌や音楽誌で活躍するフォトグラファーでありながら、Spangle call Lilli line(SCLL)のギタリストとしても活動することが、笹原清明氏の独特な表現世界を特徴づけてきました。彼の写真は、常に洗練されたニュートラルスタンスの美学に貫かれています。無為にやり過ごすニュートラルではなく、静かに立ち止まり、対象ひとつずつと丁寧に対峙するニュートラル。それらの波動と自己のエモーションとの共鳴の起伏をデリケートに告白してみせます。かたやSCLLの、様々な音楽ソースが流れるようなレイヤードを織りなし、自然体でスタイリッシュに音響化された楽曲群は、映画や写真のピクトリアリスムを思わせます。


写真と音楽、2つの表現手法を並行して使い分ける感覚について、彼は「頭の中にある美しいものの漠然としたイメージを、写真や音符を使って具現化しているだけ」と言いますが、受けとめる側へ、目を「澄まし」耳を「こらす」ようなスリリングな愉しみを与えずにはいません。


本展は、SCLLの結成10周年記念ライブを収録したLIVE DVD「SCLL LIVE」のリリースを記念して開かれるもの。DVDには笹原氏の撮りおろし写真集が同梱されており、写真展としてそのオリジナルプリント、約30点が展示されます。「自分の眼が気持ちいいと感じたもの、美しいものの象徴として自然と浮かび上がってきたものを撮った」と笹原氏。森や海、女性や街など、詩的なモチーフたちをマットなモノクロームでまとめることで、彼の表現のエッセンス、イメージ作りの作法が、よりくっきりと蒸留されています。静寂から生まれる微かな揺らぎ、ざわめき、そしてまた訪れる凪(なぎ)の時へ。硬と軟、静と動をエディットすることで、見る側の脳内イメージの満ち引きを、音なき音で巧みに誘い出してみせるのです。


ギャラリーでの写真インスタレーションを背景に、Spangle call Lilli lineによるアコースティックライブも一度だけ開催。音と写真によるアンサンブル空間をお楽しみいただける絶好の機会です。


Spangle call Lilli line「SCLL LIVE」発売
2009年1月31日に渋谷duoにて行われたSCLL10周年記念ライブを収録したLIVE DVD作品(全13曲)に、笹原清明氏の撮りおろし写真集がセット。1500部限定 1500円


Spangle call Lilli lineによるアコースティックライブ
日時:8月28日(金)開場18:00 開演18:30(〜19:30)



笹原清明(ささはらきよあき)フォトグラファー


1975年生まれ。99年、東京造形大学卒業後にフリーランスのフォトグラファーとして活動を始める。『Number』『SWITCH』『JILLE』『mini』などのファッション誌、音楽誌や広告写真を手がけている。音楽バンドSpangle call Lilli lineのメンバーとしても活動中。これまで7枚のアルバムと1枚のベストアルバムをリリース。


http://www.sasaharakiyoaki.com/
http://www.lilliline.com/


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2009.08.01 Saturday

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marke


Marke Newton HEADS


2009年8月7日(金)- 19日(水)11:00-20:00


パリをベースに世界各地の雑誌や広告、アートパフォーマンスに参加しているマーク・ニュートン氏は、スケートボード・カルチャー出身らしい軽快なアクティビティと柔軟な発信力で注目を集めてきました。特に人物ポートレートが特徴的で、時に油彩でクラシックに仕上げられた人物画を手がけ、またある時にはビビッドでサイケな色彩感が弾むカラーコラージュで人物が表現されます。


彼のモノクローム表現も実にユニークです。多くの場合、写真を撮って細部を記録し取り組むことになるモノクロームの人物画は、ドットの一つずつで対象が見事に表現されるまで、神経質な時間が費やされていく繊細な手わざによるもの。細部への執着の過剰さを、美しい余白で差し引くバランス感覚こそ彼の醍醐味で、その紙面に定着される人々はみな素顔のまま、「生きていること」に含まれる日常の気怠さや油断、虚心の瞬間を隠さないままに、決定的瞬間として整えられず宙づりにされ、エッセンスとして封印されているのです。第一線で活躍するファッションデザイナーたちのポートレートを描きおろし、昨年パリで開催した「ポートレート」展も大好評のうちに終わり、さらに精力的な創作活動を展開しているところです。


GALLERY SPEAK FORにおいては今後、彼の世界を2つの個展により紹介することになりました。1つの展示は今回。モノクロームドローイングを35センチ四方のグラフィックなインテリア用パネルとして提案するカジュアルな内容です。過去の代表作から近作まで、彼自身が選りすぐったチョイスがデジタルリプリントされます。2つめの個展は来年はじめを予定。カラー作品やペイント作品を中心に展示いたします。2つの展示を通して、その多彩でユニークなグラフィック世界を複合的に、ライブ感覚たっぷりに愉しんでいただけることでしょう。



マーク・ニュートン アーティスト


1973年、イギリス・バーンリー生まれ。リバプールのジョン・ムーア大学卒業。現在はパリをベースにアーティスト、グラフィックデザイナーとして活躍中。ファッションブランドの広告や「GQ FRANCE」などの雑誌、高橋幸宏、TURZIなどのCDジャケットを手がける。世界各地の個展、グループ展で作品を発表する他、ライブパフォーマンスも行う。


http://www.markenewton.com/


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2009.07.05 Sunday

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gyoubu


形部一平  Strawberries


2009年7月24日(金)- 8月5日(水)11:00-20:00


形部一平氏は、90年代以降活性化してきたアメリカンコミックとアニメ、イラストレーションとの融合エリアの中へインディペンデントに参画しつつ、独自の絵づくりや多彩なコラボレーションワークで地道に評価を高めてきました。


彼の作品の魅力はグラフィックでポップな表層的要素もさることながら、作品ひとつずつの背景に細かく設計されたストーリーコンセプトが支えています。サイボーグ化されたクリーチャー、生態や嗜好物まで細かくイメージされたキャラクターなど、未来に対する少年のような憧れ、社会の深層を射抜くような鋭い空想力をもとに、描画ソフトを駆使しつつも、いにしえの漫画界に通じる作法で描かれており、見る者は一枚の絵を前にして、深い物語性の面白さに絡めとられていきます。日本のゲームやアニメに親しんで育った海外の人々をも虜にし、adidas japan 2002ワールドカップの広告など、メジャークライアントから数多くのコラボレーションオファーを受けている理由もその点にあるのです。


形部氏の絵は、時にキャラクターデザインとして、また時にはコマ割り漫画として発表、製品化されていますが、本展はアーティストとしての資質をクローズアップするものです。今年4月に米ポートランドのギャラリーの招きで開いた初の海外展を受けた内容で、「男が絶滅した後に到来する女だけの世界」をテーマに制作してきた「Strawberries」シリーズや、そこからさらに展開して生まれた大作"最後の晩餐"「LAST SUPPER」など、ポートランドで賞賛され多くのオーダーを集めたインクジェットコレクションを展示します。近年発表してきたフィギュアやプロダクツ類も合わせて紹介しながら、彼の創作の全体像と可能性にスポットを当てます。


【ギャラリートーク】
7月24日(金)19:00-19:30
作品解説=形部一平 聞き手 =姉川たく(アーティスト)



形部一平(ぎょうぶいっぺい)イラストレーター


1974年大阪生まれ。2001年よりフリーランスとして 雑誌や広告を中心に活動中。独自の近未来ストーリーから開発されたキャラクターグラフィックやイラストレーションが国内外で高い評価を受け、adidas、Sony、コナミ、日本コカコーラ、NIKE などクライアントワークも数多い。2009年4月、米ポートランドのCOMPOUND GALLERYで開催された個展が好評を集めた。


http://www.gyoubu.com/


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