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2014.11.25 Tuesday

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曄田依子

犬の系図


2014年12月19日(金)- 2015年1月14日(水)11:00-19:00 ※12月28日〜1月5日と1月8日は休廊


獅子のような犬、鯉の態様を借りた金魚、絵画化された文字、現代女性による吉祥図。おもに透明水彩を用いて描かれる曄田依子氏の絵は、グラデーション豊かで繊細ですが、どれも伝統文様とそのコンセプトを土台にしながら、ミックスカルチャーによるズレや違和感を少なからず含んでいます。インド、中国、朝鮮半島、そして日本など、アジアの信仰のあり方や世界観、幸福の思想までタテヨコ自在に観察して得られた、曄田史観ともいうべき視座から生み出される絵の数々には、比類のない深さと妖しさ、愛らしさが混在しています。


国内外のアートフェアやコンペで高い評価を受けつつ、定期的に作品シリーズを発表。イラストレーションの分野でも活躍しながら、住吉大社へ絵馬の意匠を奉納するなど、ユニークな応用美術的アクティビティも展開してきました。


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"Pink servant"


本展は、曄田氏にとって東京では初めてとなる本格的な個展です。タイトルは、彼女の絵画観をもっともよく表すシリーズ「獅子狛(ししこま)」から。「古代、信仰のため日本に呼ばれ、獅子から犬へと転じた狛犬に、愛玩犬の歴史や、それがぴったりと寄り添い続けてきた人の歴史との相関を見続けている」という彼女。犬を描きながら実は人間の本質を照射する、そんな揺るぎないスタンスと獅子狛の新作が本展の骨格となります。また、「福字」「違和感」など他のシリーズを含め、アーカイブもまとめて俯瞰いただける機会となります。


大小の原画やジークレープリント、立体作品など約40点あまりを展示・販売いたします。また、獅子狛をモチーフにしたアクセサリーやクラッチバッグ、クッション、さらに季節に合わせたオリジナルのダルマやしめ縄飾りなども紹介・販売いたします。


【ギャラリートーク開催】
2014年12月19日(金)18:30〜19:00 入場無料
作品解説=曄田依子 聞き手=佐原和人(アーティスト)



曄田依子(ようだよりこ)画家 / イラストレーター


1980年、愛媛県生まれ。武蔵野美術大学油絵科卒業後、2006年より創作活動を始める。透明水彩による平面や立体、ウェアラブルな作品まで、多様な形での制作・コラボレーションを展開。最近の個展に「寿詞」('12年、大阪・DMO ARTS)「侍る者」('14年、同)がある。その他、国内外のグループ展やアートフェアなどに参加多数。東京ワンダーシード2008にて入選。Behance Portfolio Reviews #4('13年)にて最優秀賞受賞。住吉大社御祓講獅子意匠預。


http://yoriquo.com


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2014.11.12 Wednesday

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アミタマリ

eternity


2014年12月5日(金)- 17日(水)11:00-19:00


おもに音楽ビジュアルの分野で活躍し、様々な著名ミュージシャンらの肖像写真、CDジャケットを手がけているアミタマリ氏。被写体を単なるモチーフとして捉えるのではなく、彼らの持つ固有のスピリットとの間合いを狭くし、モーションに隠されたエモーションをつかみ取りつつ、一瞬の表情や動作に現れる時代性までをドキュメントできる繊細さとタフさを兼ね備えた写真話法が、アーティストたちやそのファンの強い支持を受けてきました。


写真本来の魅力に強くこだわっているのも彼女の特徴です。モデル活動を経て約15年前に写真家へと転身。ポラロイドカメラで撮った花の写真を原点に、2013年に初めての個展でその延長にある「silent flowers」シリーズを披露し、生きることの深淵を噛み締めるように佇む花たちの姿が、大きな共感を呼びました。


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本展はアミタ氏にとって約1年半ぶりの個展となります。彼女にとって写真の師であり、最愛の夫であった写真家・野村浩司氏が昨年9月に急逝。その深い喪失感を乗り越えようとする中で、彼女は「風景」を探しに向かう悟りのような着想を得たと言います。「自由で、永遠に広がる世界」「あの人が今見ていて、私はまだ見たことがない美しい景色」を仮想し追い求めるという不思議な撮影旅行は、亡き夫の視野と同期しようとするフォトグラファーならではのトリビュートとなりました。その成果は、モノクロームでありながら光彩が驚くほど豊かで、昼と夜、リアルと幻想もカクテルされ、風景写真の新しい定義を迫るようなスピリチュアルな図像群です。本展では、ゼラチンシルバープリント約40点を展示・販売いたします。また、オリジナルカレンダーやTシャツなども合わせて販売いたします。


【ギャラリートーク開催】
2014年12月5日(金)18:30〜19:00 入場無料
作品解説=アミタマリ 聞き手=TK(凛として時雨)



アミタマリ 写真家


1973年、山口県生まれ、専修大学文学部卒。モデル活動を経て写真家の故・野村浩司氏に師事。2001年よりフリーランスとして活動を始める。THE MICHELLE GUN ELEPHANT、木村カエラ、Dragon Ash、サザンオールスターズ、PerfumeなどのCDジャケットやポートレート、その他広告やファッション誌も数多く手がけている。写真を担当した書籍に、楠部真也×tokie「LOVE&HATE」(A.M.I)、木村カエラ写真集「Cheeky」(ロッキング・オン)、早乙女太一「千年の祈り」(朝日新聞出版)などがある。2013年6月、GALLERY SPEAK FORにて個展「silent flowers」を開催。


http://www.amitamari.com/


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2014.10.23 Thursday

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山下良平

MOMENT


2014年11月21日(金)- 12月3日(水)11:00-19:00


スプリンターやスイマー、ダンサー、スケートボーダーなど、アスリートたちの疾走や跳躍のシーン。それらをキャンバス上にアクリル絵具で定着させ高い評価を得ているのが山下良平氏です。風を切り、水を踊らせ、大地がしなうような人間の身体動作の美が、大胆な構図と着想豊かな筆致で描写される様は、まさにドラマティック。クライマックスだけを追うのではなく、競技者の視野を風景画に置き換えたり、チルアウトの静寂も題材に選ぶなど、豊かな抑揚に見るもののアドレナリンを沸き立たせる誘引力があるのです。


それぞれの競技・スポーツの核心を踏まえたアングルを選べるセンスは、彼自身のアスリート経験が原点となり、動画制作の素養も効いています。雑誌や広告などで活躍を続ける一方、描くという行為にもアスリート的なアプローチで挑んでおり、各所での展示やライブペインティングでアピール。最近では「横浜マラソン2015」のメインビジュアルを手がけるなど、活動の場と評価はさらに広がっています。


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デザインタイツ


本展は、GALLERY SPEAK FORで約2年ぶりとなる個展。彼の作家活動10周年の節目に、福岡で今春開催された同名展を受けるものです。タイトルどおり「躍動の瞬間を大切に描くことを課題に」してきた山下氏。「動だけでなく静のモーメントにも目を向けるようになった」進展を構成に活かします。アクリル絵具による120号の大作から、パステルや色鉛筆によるドローイング作品まで、約40点の原画を展示・販売いたします。また、人気アーカイブ作品のジクレーポスター、オリジナルキャリーケース、デザインタイツ、iPhoneカバーなど関連商品も販売いたします。


【ギャラリートーク開催】
2014年11月21日(金)18:30〜19:00 入場無料
作品解説=山下良平 聞き手=茂本ヒデキチ(墨絵イラストレーター)



山下良平 画家 / イラストレーター


1973年、福岡生まれ。大学で映像を中心としたビジュアルコミュニケーションを学び、福岡でのストリートアート活動を経て、2002年、横浜に拠点を移して画家 / イラストレーターとなる。「Tarzan」などの雑誌、CDジャケット、ナイキやソニーなどのビジュアル制作を手がける一方、SUMMER SONICでのライブペインティング、国内外のグループ展などにも精力的に参加している。2014年4月、個展「MOMENT」(福岡市・TAG STA GALLERY)を開催した。「横浜マラソン2015」の公式ビジュアル制作を担当。


http://www.illustmaster.com/


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2014.10.14 Tuesday

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LIEN

without ceremony


2014年11月7日(金)- 19日(水)11:00-19:00


目鼻や髪、頭部や手足など、ぬいぐるみの典型からいったん遊離し、自由な発想で幻想的なクリーチャーを創り出してきたのが、LIEN氏です。素材を柔軟に解釈して取り入れる造形作法は、独学で得たスタッフィング技術によるもの。アパレルデザインや絵画の素養も援用する表現活動の領域で、ぬいぐるみを狭義の玩具ではなく、一体ずつの洗練されたアートとして世に送り出してきました。


生地・素材の風合いの魅力に、ディテールへの緻密なこだわりが組み合わされることで、ハイファッションの気品とダークな妙味もミックス。可愛らしさの概念に新しいパースペクティブを与え、仮想の生き物たち個々の身体性や物語が、受け手のイマジネーションを媒介に現実世界へと容易に適応されるのです。その"リアルに手にできるファンタジー"の虜になるファンは各界に広がりつつあり、企業やブランド、写真家やタレントたちなどとのコラボレーションも数多く手がけてきました。


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イヤーマフ


本展は、LIEN氏にとって2年ぶりの本格的な個展。「ぬいぐるみ制作は自分にとって、人生における困惑や日常のわだかまりを昇華する表現手段であり、セレモニーにも似た行為」とLIEN氏は語ります。自分が可愛い、美しいと思うものを見たい、身につけたいという「遠慮のない欲求」を思い重ねたタイトルには、創作の核心をこの機会に披露する意欲が込められています。3Dフレームに入れた新作ぬいぐるみやハンティングトロフィーの他、イヤーマフ、ショール、ヘッドピースなど、よりファッションへとアプローチした新形態の作品も展示・販売いたします。


【ギャラリートーク開催】
2014年11月7日(金)18:30〜19:00 入場無料
作品解説=LIEN 聞き手=ミルキィ・イソベ(装丁家)



LIEN(りえん)ぬいぐるみ・造形作家


2004年より創作活動を開始。国内外のギャラリーで展示販売を行うほか、玩具メーカーや各種メディアとのコラボレーションによるグッズの企画・デザインを手がける。ファッション/アート関連イベント、期間限定ショップのプロデュースや、書籍・webマガジンのディレクションも多数。'11年よりテディベア教室も運営中。近年の個展に「stuffed words -ことばの剥製-」('12年、浅草橋・パラボリカビス)など。自著作品集に「Seabed tuberose」(ペヨトル工房)がある。'14年発売の能年玲奈フォトブック「ぐりぐりぐるみ」にて、ぬいぐるみ制作を担当した。


http://www.lien-blanc.com


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2014.09.25 Thursday

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布川愛子

Parade


2014年10月24日(金)- 11月5日(水)11:00-19:00


極細の絵筆と微妙な色合いの水彩絵具を使って描き込まれる、布川愛子氏の絵。職人芸を思わせるアナログ的細やかさ、それと対照的な余白の美とで構成されるグラフィック感あふれるイラストレーションがおしゃれです。動物の顔をした人物たちが最も特徴的モチーフであり、その小さなクリーチャーたちに手招きされるまま向き合ううち、見るものはファンタジックな造形美の楽園や少しシュールな寓話の世界へとトリップしてしまいます。


江國香織、恩田陸ら著名作家たちの書籍装画を担当し、広告イラストレーションでも注目され、布川氏の認知度はどんどん高まっています。2013年には初めての作品集「HOLIDAY」を刊行。さらに2014年9月には、自然の静物やかわいい小物をペン画で描きおろした本格的な塗り絵ブックも刊行するなど、女性ファンを中心に評価の輪を広げてきました。自らデザインを手がける紙ものブランド「ai」で雑貨カルチャーにも足場を置きつつ、作家としての成長に活かしてきたのも特徴的です。


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全て一点ものの食器類


本展は、布川氏にとって1年半ぶりにGALLERY SPEAK FORで開催する個展です。近年の多彩な仕事・創作の機会に生まれた着想を一堂に、自由に表現する趣旨を「パレード」というタイトルに重ねました。今回のために描きおろす新作のほか、塗り絵ブックの原画、彼女が手がけオーストラリアで販売している壁紙を作品化したものなど、彼女のアクティビティを辿れる代表的アーカイブも豊富に織り交ぜて、大小約50点の作品を展示・販売いたします。また、絵付けした一点ものの食器やタイル、刺繍小物やエコバッグ、「ai」の新作ペーパーアイテムなども紹介・販売いたします。


 



布川愛子(ふかわあいこ)イラストレーター


2005年、東京芸術大学美術学部デザイン科卒業。広告、書籍・雑誌、絵本、ステーショナリーなどの絵を手がけ、海外のクライアントワークも多い。装画を担当した書籍に、江國香織「真昼なのに昏い部屋」、恩田陸「私の家では何も起こらない」など。著書・作品集に「HOLIDAY」(玄光社)、「Four Seasons かわいいものいっぱいの塗り絵ブック」(グラフィック社)がある。国内外での展示活動も活発で、2013年にGALLERY SPEAK FORにて、個展「VIEW POINT」を開催した。自らデザインする紙ものブランド「ai」を好評展開中。


http://www.nice-nice-nice.com/


「ARTISTS」に、布川愛子さんの2013年のインタビュー記事。
http://www.galleryspeakfor.com/?mode=f34


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2014.09.17 Wednesday

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今城 純

in the blanket


2014年10月10日(金)- 22日(水)11:00-19:00


エディトリアル、広告制作の場で幅広く活躍する今城純氏。透明感のある視座で対象のニュアンスまでを包みとるような写真術は、キャリアのスタート時から一貫しています。ファインダーの向こうにいる者たちも、彼の世界観の中の住人として優しく迎え入れられる至福を味わっているかのよう。モチーフや光の表情と静かに交感し合う瞬間の美に、見る者は引き込まれていきます。


また彼は風景を題材に、仕事を離れた場で定期的に自作写真集をプロデュースしてきました。ありふれた日常の場面であっても、彼のレンズを通して提示される時、そこにはまるで映画のワンシーンのような情感、小さくとも心と響き合い慈しむべき美が見い出されていきます。そうした写真の流儀が広告写真か自己作品かによらず、また人物か風景かを選ばずに、変わらないスタンスとして続けられていることは、2012年に同時リリースした「earl gray」(風景写真)と「milk tea」(ポートレート)、2冊の写真集でも表明されました。彼の被写体との出会い、旅先での審美眼の実践としての写真をファンも心待ちにしている。そんな良好なコミュニケーションが続いている稀な例だと言えるでしょう。


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本展は、今城氏にとって1年ぶりの個展。オランダを旅した時の作品群で、初めて秋をテーマに構成するものです。「秋は、とても優しい季節」と今城氏は捉えます。「日が短くなり、肌寒い朝の訪れに少しの切なさを感じ」つつ、その中でこそセンシティブに捉えられる温もりの感触をタイトルに込めています。大小約30点のプリント作品を展示・販売するほか、個展に合わせ新たに刊行される同名写真集も紹介・販売いたします。


 



今城 純(いまじょうじゅん)フォトグラファー


1977年、埼玉生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒。横浪修氏に師事後、2006年よりフリーランス・フォトグラファーとして活動を始めた。数多くのファッション誌やアパレル広告・カタログ、CDジャケットなどで活躍。ムービー撮影も手がけている。写真集に「TOWN IN CALM」('04年)「ATMOSPHERE」('07年)「over the silence」('10年)「earl grey」「milk tea」('12年)がある。'12年5月、GALLERY SPEAK FORにて写真展「earl grey」を開催。


http://www.jun-imajo.com/


「ARTISTS」に、今城純氏の2012年のインタビュー記事。
http://www.galleryspeakfor.com/?mode=f29


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2014.09.04 Thursday

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buggy

surface of my brain


2014年9月26日(金)- 10月8日(水)11:00-19:00


スーパーモデルやファッションデザイナー、セレブリティたちの迫力ある肖像画を描き続けているのが、buggy氏です。ファッション誌の1ページ、映画のワンシーンやパパラッチが撮ったプライベートショットなどをベースにして、おもに60〜90年代のヴァニティな社交界と名場面、それらが彩った時代の伝説を、ドライブ感のある筆致で次々と絵画にしてきました。セレブたちが鼻から血を流したように描かれるなど、コラージュや描き加えの技法でグラフィティカルチャー以後のマナーを受け継ぐ一方、buggy氏からモチーフへの深いリスペクトと愛情を込めています。


憎めない可愛らしさを帯びたグラフィカルな絵の数々は、女性ファッション誌などでも人気を得ています。しかし、イラストレーションとして消費されるだけではありません。著名ブランドや広告、商業ビル、ショップなどとのコラボレーションが増える中でも、絵画の作法としてアンダーグラウンドな攻撃性は常にキープしており、サブカルチャーが活き活きとしていた時代を地層として成り立つ今、パブリックアイコンとそこに込められた深い含意に照射されることの面白さを教え、新しいビジョンを示唆しているのです。


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本展は、東京での1年ぶりの個展。数多くのコミッションワークからいったん離れ「自分の脳内意識、今の感覚を見せたい」という彼が、新作・近作にフォーカスする構成となります。アクリル画やシルクスクリーンによる作品など、描き下ろしを含めた大小約30点の作品を展示・販売いたします。また、TシャツやiPhoneケースなどの関連商品も合わせて販売いたします。buggy氏の絵画観の最新形をお楽しみいただける好機となるでしょう。


【ギャラリートーク開催】
2014年9月26日(金)18:30〜19:00 入場無料
作品解説=buggy 聞き手=徳光健治(株式会社タグボート 代表取締役)



buggy(バギー)アーティスト / イラストレーター


本名・谷口竜也。デザイン事務所勤務を経て、2002年よりbuggy名義で創作活動を開始。大阪 DMO ARTS('12, '13)での個展を含め、国内外のグループ展にも精力的に参加。「Numero TOKYO」「VOGUE JAPAN」などのファッション雑誌やCDジャケット、マーク バイ マーク ジェイコブスなどアパレルブランドとのコラボレーションを手がけるなど幅広く活躍中。’13年末にオープンした大阪市のホテル「rock star hotel」の館内絵画・広報ビジュアルでも注目を集めた。最近の個展に「VELVET CODE」(’13年、GALLERY SPEAK FOR)がある。


http://www.buggylabo.com/


「ARTISTS」に、buggy氏の2012年のインタビュー記事。
http://www.galleryspeakfor.com/?mode=f30


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2014.08.07 Thursday

過去の展示


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谷川千佳

光の記憶


2014年9月12日(金)- 24日(水)11:00-19:00


朱い色も蒼い色も決して一様ではなく、ほんの少しの違いに複雑なニュアンスが宿り、宇宙を形成している。谷川千佳氏の絵の世界は、そんな緻密さと柔らかさを共存させたアクリルガッシュのタッチが魅力的です。おもに描かれるのは、所在なげで物憂い表情をたたえた少女たちのポートレート。素足に細い手先、優美な曲線の長い髪など、伝統的な少女画のアイコンを備えつつ、夢から覚醒してすぐ虚を突かれ、宙を舞うような絵の中の視線に、見ている側も深層心理をすくいとられる感触に気づかされます。可愛らしいインターフェイスだけではない、多重イメージが織りなすスケールの大きさが持ち味です。


少女性をフィルターに、グラデーション豊かなパステルトーンを鏡として、現代人の複雑な心象風景までを映し出そうとする洗練されたアプローチ。それらの絵で谷川氏は、GEISAIやULTRA、ART OSAKAなどの主要なアートフェアにおいて近年高く評価され、本の装画なども担当するようになりました。


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“ヨルは夜にふくらむ(2014年)”



本展は、彼女にとって1年ぶりとなる東京での個展です。「言葉では表現しきれない感覚や気持ち、それらにかたちを与え物語を紡いでいくことは、ずっと追求し続けてきたこと」と語る谷川氏は、そうした自身の絵画観をタイトルに込めました。2011年以降のアーカイブから自身のセレクトで構成される他、2013年から取り組んできた新しいイラストレーションシリーズの原画を初めて展示。さらに本展に向けて制作した新作も含め、約35点を展示・販売いたします。また、2014年に発表した初めての画集の他、トートバッグやポストカードセットなどの関連商品も販売いたします。


【ギャラリートーク開催】
2014年9月12日(金)18:30〜19:00 入場無料
作品解説=谷川千佳 聞き手=塩谷 舞(「CINRA」広報・ディレクター)



谷川千佳(たにかわちか)アーティスト / イラストレーター


1986年、富山県生まれ。2010年、神戸大学発達科学部を卒業後、デザイン系専門学校勤務を経て、フリーランスのアーティスト / イラストレーターとして活動を開始した。国内外で作品を発表し続けるほか、三津田信三「どこの家にも怖いものはいる」(中央公論新社)の装画を担当するなど、幅広く活躍。最近の主な個展に「いつかすべてを受け入れる」(2012年、大阪・YOD Gallery)「その声は誰の名も呼ばない」(2013年、東京・The Artcomplex Center of Tokyo)がある。2014年、画集「ゆめにさまよう」を発売。


http://www.chikatanikawa.com


「ARTISTS」に、谷川千佳さんのインタビューを掲載。
http://www.galleryspeakfor.com/?mode=f50



EXHIBITION ARCHIVES

2014.07.25 Friday

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ソフィー エ ショコラ

パリジェンヌの1週間


2014年8月29日(金)- 9月10日(水)11:00-19:00


華やかで甘いパステルカラーや水玉模様、キラキラ素材を多用したビジュー感。そんなアート感覚の雑貨とファッションアイテムで、ソフィー エ ショコラは女性ファンからの熱い支持を集めています。"フレンチガールズ ヴィンテージ"を一貫したテーマに据え、シーズンごとに新作コレクションをリリース。パリの蚤の市やフランスの田舎町で探し当てたレアファブリックやパーツ類を使うこだわりと、好きなものと好きなものを重ねても構わない、という女の子たちの憧れに徹底して寄り添うハンドメイド精神が人気の秘密です。イラストレーターやアクセサリー作家、フォトグラファーなど幅広いジャンルのクリエイターとのコラボレーションも多彩に展開しています。


本展は、昨年好評を集めた「french girls school」展の好評を受けて企画されたもの。文字通り、パリジェンヌの1週間をスケッチするように、そのファッション、ショッピング、パーティ、メイクや音楽など「キラキラと輝く瞬間から切りとったようなスタイリングとアイテムたち」を、手の届くアートとして披露するコンセプトです。彼女たちがイメージするパリジェンヌのポートレート画や架空の日記、フランスの友人女性とのコラボ作品など、これまでにない新しいクリエイションに挑みます。


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描きおろしによるキャンバス画やドローイング、写真、コラージュワークなど約50点を展示・販売いたします。またバッグ、ポーチ、アクセサリー、クロスドールキットなどの新作アイテムや人気定番商品の他、「フランス蚤の市コーナー」には缶やレース、ボタンなどのヴィンテージ雑貨を豊富に取り揃えて販売いたします。


 



ソフィー エ ショコラ(Sophie et Chocolat)アーティスト・ユニット


代官山の人気ショップ「カーリーコレクション」でデザイナーをしていた畑中京子、小野寺千絵子のふたりが独立し、2010年に活動を開始。French Girls Vintageをテーマとするブランドとして、ファッション小物などオリジナル商品を数多くリリースしている。オンラインショップ以外にも、JR大阪 三越伊勢丹や、東急プラザ表参道原宿 hands beなどの店舗で展開中。ファッションブランド「LOVE STONE」とのコラボレーションや、空間デザイン、ディスプレイワークでも話題に。2013年、GALLERY SPEAK FORにて個展「french girls school」を開催。


http://sophieetchocolat.jp/


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2014.07.11 Friday

過去の展示


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黒田愛里 日常めがね


2014年8月1日(金)- 20日(水)11:00-19:00


黒田愛里氏の絵には、正体不明な人々の肖像や群像が登場します。虚像だと分かっていても、鮮やかな色彩に甘く手招きされるまま足を踏み入れると、その人々はリアルな印象へとみるみる変容。一方で、遠近法に背を向けた多重イメージは、リアル世界から見るものを引き離すアシッド臭も秘めています。人物描写はディフォルメや飛躍が自由自在で、彼女自身の空想のエスカレーションを抑えないまま描きとめられ、一編のSFショートストーリーに似た味わいを作っているのです。絵筆が勢いよく滑る塗りと、ペンで立ち止まって長い時間を費す"描き込みの宇宙"が、どちらも画面に共棲するなど、そのフェミニンな細腕を最大限にふるう緩急が比類のない楽しさを生むのであり、イラストレーションでこそ表現できる領域を、今後さらに深く掘り下げてくれそうな異才と言えるでしょう。


2014年からは、平面作品への取り組みだけにとどまらず、イラストの立体化、雑貨への応用の試みも積極的に始めており、その可能性にデザイン業界などから注目が集まっている期待の新鋭です。


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全て一点もの「オリジナル小瓶」


本展は、黒田氏にとって初めての本格的な個展です。日常生活のなかで見かけた光景を、自分のフィルターを通して表現する自作の姿勢を示すタイトルとしました。絵の登場人物は、メガネをかけたり目が強調されることが多く、逆にその目を通して自分も覗き込まれている、そんな「見つつ、見られる」彼女の世界観を表しています。これまでの代表作を中心に、描きおろし新作を含め、大小約35点の原画を展示・販売いたします。また、絵をあしらったオリジナル陶器や絵入り小瓶の置き小物、ZINEなども販売いたします。


【ギャラリートーク開催】
2014年8月1日(金)18:30〜19:00 入場無料
作品解説=黒田愛里 聞き手=谷口広樹(画家、グラフィックデザイナー)



黒田愛里(くろだあいり)イラストレーター


1989年、東京生まれ。2013年、東京工芸大学芸術学部の卒業制作展でデザイン学科賞を受賞し注目を集める。同大卒業後、フリーランスのイラストレーターとして活動を開始。第10回TIS公募で入選、第11回TIS公募で審査員賞(北見隆氏の一枚)を受賞し、2014年よりTIS会員に。同年3月、初めての個展「Succulent」(代官山・Aquvii)を開催した。その他「MOUNT ZINE」(2012年、池尻・IID GALLERY)、「絵になる仙台四郎」(2014年、仙台・art room Enoma)などグループ展にも参加している。


http://www.kurodaairi.com



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