EXHIBITION ARCHIVES

2012.04.17 Tuesday

過去の展示

kawakubo_pr


川久保ジョイ The Heaven Underground


2012年5月11日(金)- 23日(水)11:00-19:00


グラフィックとして冷徹に計算されたような海や空、大地の写真。天からの目で洗われた、大自然と人工構造物の奇妙なギャップ。川久保ジョイ氏の写真作品からは、繊細さと大胆さの両極から照らされたビジョンが、静かでドラマティックに見る者の胸に迫ってきます。ニュートラルで、複雑に混濁したカラートーンは目に染みいるように心地よく、まるでアンビエント・ミュージックに包まれる快楽にも通じる風合いを放っているのです。


スペインで生まれ、18歳まで過ごしたという川久保氏。彼の写真に張りつく無国籍な感覚は、かすかにズレをはらんだまま捨て去りがたい異邦人としての視線によるものかも知れません。自己陶酔のような私小説感を排して、自分の眼前に広がる風景に耳を澄まし、絵心豊かに普遍性を抽出し定着させていく、その新鮮な感性が今、美術界・写真界を問わず各方面から賞賛を集めつつあります。


本展は「空」をキーワードにした個展です。地表から見下ろせる階下の空間であるGALLERY SPEAK FORをヒントに、「地下に広がる空」の意味をタイトルに込めています。空虚なビル群を照らす空、海と交わるような空など、シルキーな色彩感も目に美しい風景図像のコレクションは、ガラス張りのギャラリー空間に見事に浮かび上がることでしょう。また自身にとっては「初心に帰り、地下から形而上学的世界へとつながる入り口を探るための地点。新天地に向けた原点回帰」という位置づけにもなる作品展とのこと。これまで未発表だった作品にも新たな視点を与え、リプリントに取り組むなど、大小20点あまりのプリント作品を展示・販売いたします。


【ギャラリートーク開催】
2012年5月18日(金)18:30〜 入場無料
作品解説=川久保ジョイ 聞き手=渡邊英弘(アーティスト)



川久保ジョイ アーティスト


1979年、スペイン・トレド市生まれ。18歳で日本に移り住む。2003年、筑波大学人間学部卒。2005年に同大大学院を中退し、金融業界勤務を経て2007年より作品制作に専念し始めた。2008年に初の個展「明晰夢」(Gallery Punctum)を開催。以後、埼玉県立近代美術館「Images on twelve minds」(2011年)など企画展にも精力的に参画。「TAGBOATオータムアワード 2009」にて審査員特別賞受賞、「トーキョーワンダーウォール2011」にて入選。5月12日より、トーキョーワンダーサイト本郷にて個展「Speak the unspeakable」を開く。


http://www.yoikawakubo.com/


「@GALLERY TAGBOAT」のサイトに、川久保さんのインタビュー記事があります。
http://www.tagboat.com/contents/dna/interview/yoi.htm