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2013.07.19 Friday

過去の展示

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アチム・リポット Childness


2013年8月9日(金)- 28日(水)11:00-19:00


可愛らしく美しく撮るオブジェではなく、ライフスタイルや世界観、価値の表徴として子どもたちを再発見する優しい視点。それが誰にも真似できないアチム・リポット氏ならではの写真術です。彼のファインダーの中で子どもたちの表情には、同時代が宿り、近未来の先駆けが降り立っています。幅広いアイディアソースの中からタイムリーで最適なコンセプト設定がほどこされ、まるで映画を撮影し文学を綴るように緻密でデリケートな構想が溢れた格調の高い写真であるのに、決して子どもたちにタスクを押しつけない演出で保たれる、自然で救いのあるムードも見事です。


子ども服とは大人服のダウンサイジングではない、という彼の確たる信念は、自分自身がディレクターとして創刊し、育て上げたドイツ・ケルン発のファッション誌「kid's wear」でも継続してアピールされています。人間のピュアネス=クリエイティブの深淵をあらわすものとして子どもと子ども服を捉えるその姿勢には、ブルース・ウェーバーやナン・ゴールディンも共感して毎回のように寄稿するなど、「子どもファッション誌の芸術」の地位を確立。同誌の写真は世界各地のアートギャラリーやフェアなどで賞賛され、リポット氏は子どもをキャストした数々の広告撮影を手がけて様々な広告賞にも輝いています。


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kid's wear vol.37


本展は、彼の最新のフォトシリーズから選りすぐって披露するものです。家庭の様々な位相を描いた「Consolation(慰め)」、植物と少女像を融合させた「Phytology(植物学)」など、「kid's wear」誌で発表された最近の作品の中から自薦の約30点を展示・販売いたします。また「kid's wear」の稀少なバックナンバーの他、関連する雑貨類、ステーショナリーなども販売いたします。


 



アチム・リポット(Achim Lippoth)フォトグラファー


1968年、ドイツ・イルスホーヘン生まれ。マンチェスター・バイロン大学、ケルン大学で学んだ後、フリーランスのフォトグラファーに。優れた子どもポートレートとファッションフォトで独自のジャンルを築く。95年、子ども服をクリエイティブな視点から扱う「kid's wear」誌を創刊。そのディレクターとなる。同誌をベースに多くのファッション誌、インテリア誌などで活躍中。トミー ヒルフィガーやリトル マーク ジェイコブス、ディーゼルなど数多くの広告を手がけている。2007年、写真集「Achim Lippoth」を発表。近年は映像ディレクターとしても活動中。


http://www.lippoth.com/


「ARTISTS」に、アチム・リポットさんのインタビューを掲載。
http://www.galleryspeakfor.com/?mode=f36