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2019.02.01 Friday

展覧会開催のご案内


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伊島 薫

あぶな絵 : 針と糸、そしてけむり


2019年2月2日(土)- 3月3日(日)14:00-20:00 会期中無休


女優に黒いストッキングを被せて「変顔」を連写のように撮影した「新美人論1」、女優やモデル、ミュージシャンらに有名ブランドをまとわせ「死」の光景を撮影した「死体シリーズ」。そして、女性の身体のディテールまで超高画質のカメラ機材で迫り、左右約10メートルの大作に仕上げた「あなたは美しい」など、伊島薫氏のアートワークは国内外で常に異端視されてきたものばかりです。「あぶな絵」もその名のとおり、見るものを困惑させるような危険な妄想を具現化した世界であり、彼の真骨頂ともいえる作品です。女性のきめ細かで成熟した柔肌の表面と構図を写し取ったヌード写真群でありながら、奇妙なことに、それらには無数の針と糸と灸が絡んでいます。数えきれないほどの針が全身に突き立っている。あるいは、テグス糸が顔、乳房や尻、四肢まできつく締めつけている。熱い灸が全身にトゲトゲしく盛られ煙をふわりと舞い上がらせている−−。単純なエロティシズムの世界ではありせん。視点を変えれば、皮膚に針と糸、煙をまとっただけのファッション写真シリーズともいえる、不思議な構想のもとに生まれた図像です。


この「あぶな絵」のシリーズ19枚は、長くオクラ入りになっていた”幻の作品”でした。ある新創刊男性誌から依頼された連載グラビアページ企画が、「過激」だとして書店流通を拒否され打ち切りとなりました。その事件のおかげで、見る側の感性への強い訴えかけができた、と確信した伊島氏は、長い間このシリーズ発表の機会をうかがっていたといいます。転機となったのは、老舗の壁材メーカーのオーナーが伊島氏と「あぶな絵」に惚れ込み、斬新な印刷手法を提案してくれたこと。それは、建築物で使用する塗り壁用のざらざらした素材に工業用インクジェットプリントで吹き付けるというもので、長辺約120センチの大きな画面で制作しても、表面のザラザラした感触が、逆に写真の肌の透明感を引き立たせ、ヒリヒリした先鋭的なイメージを柔らかく中和させつつ、伊島氏の意図をより受け入れられやすくする手法になりました。


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完成した「あぶな絵」ファーストエディションは、2018年9月に京都市・二条のオルタナティブスペース「京都場」で初公開され、まるで豪華な襖絵のような絶景として高い評価を集めたのです。本展は、その内容をいよいよ東京で披露するもの。日本写真界の異端である伊島氏でしかできない着想と、それを刷る支持体のユニークさが掛け合わされた、全く新しいジャンルのフェティッシュ・アートワークをじっくりとご鑑賞いただける機会となるでしょう。


会場:目黒場
〒153-0063 東京都目黒区目黒1-23-15-3F
TEL 090-8343-6226
企画 : 京都場(一般社団法人 京都二条国際文化芸術交流会)
http://kyoto-ba.jp


【ギャラリートーク(1)】
2019年2月16日(土)19:00〜 入場料=¥1,000(ワンドリンク付・予約不要)
出演=安齋 肇、三浦憲治、月船さらら、伊島 薫


【ギャラリートーク(2)】
2019年2月21日(木)19:00〜 入場料=¥1,000(ワンドリンク付・予約不要)
出演=山田五郎、伊島 薫



伊島 薫(いじまかおる)アーティスト


1954年、京都生まれ。80年代から東京を拠点として、広告写真やファッション写真の分野で活躍を続けつつ、作品制作を精力的に行う。おもな写真集に「新美人論偽妖腓れん」「眠る 松雪泰子」「最後に見た風景」など。1994年からは自ら編集長となり雑誌「zyappu」を発行した。99年より欧米で個展、グループ展での作品発表が相次ぎ、各地の美術館、ギャラリーで高い評価を受けている。



※展示作品は全て販売いたします。
※会場の都合により祝花などは固くお断りいたします。