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2009.06.28 Sunday

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uchida


内田文武  時間


2009年7月10日(金)- 22日(水)11:00-20:00


京都をベースに近年めざましい活躍を続ける内田文武氏は、現代美術らしいコンセプトと日本的な描画美を合流させたアートで高い評価を受けています。しばしば彼がモチーフにするのは、街=シティスケープです。それも気取った街並みや風光明媚な景色ではありません。ふだん誰でも徒歩や自転車で通りがかるような風景が選ばれ、それが彼の手によって電線の一本や木の葉の一枚まで繊細に描き留められる時、豊かでドラマティックな物語のとば口へと早変わりするのです。


物語は絵から溢れ出てくるものばかりではなく、見る側の心の写し絵でもあります。雑多な質感や色彩はいったん真空状態へと封じられ、影絵のように記号化されることで見る者のエモーションを柔軟に受けとめ優しく対話を始めます。また、巧みに整理されミュートされた色彩には、リアリティの裏で豊かにいきづいているイマジナリー空間へと私たちの背を押しやってくれるのに十分な弾力性があります。


2008年、世界的なクリエイター年鑑『LE BOOK』のニューヨーク、パリ、ロンドン版の装画を全て担当するなど、精力的な制作活動を加速させ、国際的にも高い評価を集めるようになった内田氏の世界を、ここ数年の代表作から選りすぐって紹介しようとするのが本展です。購入しやすい価格帯の作品から80号キャンバス作品まで約20点あまり。テーマは「時間」です。時の流れを停止し、風景も静物もただ美の存在として捕捉し直す絵筆のスキャンを経て、また再び永遠の命として時を刻み始める、そんな「時と時の間」に芽生えうるスリリングな転生のイメージ空間をお届けします。



内田文武(うちだふみたけ)アーティスト


1981年京都生まれ。京都造形芸術大学卒業。2006年、graf media gm(大阪)の「tenants」展などに参加。国内外で数々の展覧会を行う他、2007年には宮本亜門氏が演出を手がけたミュージカル「テイクフライト」にて舞台に投影される絵の制作を担当する。2008年には、2年に一度MoMAが開催する"デスティネーション:デザイン"に、作品4点が選定される。


http://www.amadoi.com/


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2009.06.18 Thursday

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yoneda


米田樹央  FIFTY


2009年6月26日(金)- 7月8日(水)11:00-20:00


おもにファッション誌や音楽誌、ファッションカタログなどで撮影を手がけている米田樹央氏は、クリアな画面構成と美しい色彩表現を伴ったファッション写真で定評を得てきました。空々しいモード感よりはリアリティを大切にしながらも、柔らかい光で被写体を優美に包む洗練された手つき、時に女性的なほどナイーブに構築された微かなハピネスさが彼の写真の魅力になっています。


写真におけるキャリアとは別に、ミュージシャンも志したことがある彼は、音楽がその風土の中にしっかりと根付いている南米、特にキューバに親近感を持ち続けてきました。今年3月に初めてキューバへの旅に出発。おもに首都ハバナに滞在しながら、多くのランドスケープ、人々のポートレートを活写して戻ってきたところです。キューバといえば私たちは条件反射的に、革命ゲリラの英雄チェ・ゲバラや、カストロの歴史的な蛮勇ぶりを定番アイコンとしてイメージしがちです。欧米諸国の野心を跳ね返してきた民族の誇りの長い物語は、グローバリズムの風で吹き溜まったような、貧しくも魅惑的なハバナの街を彩っていますが、米田氏のカメラはあえて仕事での撮影と同じような、やわらかな光の援用をもってその風土と大衆へ向けられ、優しい眼差しに満ちた写真を生み出しました。革命の残り香を探求せず、自らのリアリティ以上のものを追わないスタンスが、逆に私たちの心へも、かの国のエッセンスをヴィヴィッドに送り込んでくれるのです。


本展「FIFTY」では、そのキューバの写真を中心に近作プリント約40点を発表。タイトルはキューバ革命50周年の今年を指しているのみならず、米田氏がこだわって愛用する、人の視野に最も近いフレーミングを実現する「50ミリ」レンズをも表しています。2009春夏シーズンに「チェ・ゲバラ」をテーマに自身のコレクションを展開したファッションデザイナーの小村和久氏も彼の写真に共感し、本展のためにオブジェ・インスタレーションを制作して発表いたします。



米田樹央(よねだきお)フォトグラファー


1974年生まれ。Studio Fobos、フリーアシスタントを経て2002年、フリーランス・フォトグラファーとして独立。2004年、AVGVST所属。『Spring』『Sweet』『NYLON JAPAN』などの雑誌や、アパレル各社の広告などを手がける。


http://www.kioyoneda.com


小村和久(こむらかずひさ)ファッションデザイナー


1998年、株式会社アバハウスインターナショナル入社。'02-'03A/Wに「5351POUR LES HOMMES」デザイナーとして東京コレクションに初参加。'05年、メンズブランド「SCHORL」をスタート。


http://www.abahouse.co.jp/brand_schorl.html


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2009.05.19 Tuesday

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サイトウユウスケ Shine Shine Shine


2009年6月12日(金)- 24日(水)11:00-20:00


ペンタブレットを使って微細に描き込まれた若者たちのリアリティ溢れるポートレート。イラストレーター、サイトウユウスケ氏の絵画世界は、ファッション・ポートレートというイラストレーションの系譜に括るにはあまりに鮮烈で艶やかです。写真に比するほど細部に迫るレアな描写力を感じさせながら、しかし線と面による巧みな再構築を経てアイコン化されたそれぞれのモチーフは、写真では感じ得ないほどの強いインパクトをまとい、見る者を同時代的な旋律をもって魅惑するメディアへと昇華しているのです。


独特な色彩感や、モチーフの中の小物の取り合わせ方、そしてポップなだけではないシャープなデザイン感覚も彼の個性を形成しており、その含蓄に富んだRGB絵画は『ミュージックマガジン』誌をはじめ、多くのクライアントを引きつけてきました。


本展は、彼の新作を含め、ここ数年の代表作やコミッションワークの数々から選りすぐって紹介する展覧会です。キャンバス出力による美しい作品群は、個展のたびに話題を呼んでいますが、サイズもモチーフもインテリアとして好適。ポートレートだけでなく、グラフィックにコラージュされた静物画も楽しんでいただけます。タイトル通り、2D(平面)から放たれる輝きやハーモニー、匂いやファッション性など、絵画の3D(立体)パワーを感じていただきたいと思います。



サイトウユウスケ イラストレーター


1978年、神奈川県生まれ。2003年、バンタンデザイン研究所イラストレーション科を卒業後、フリーランスのイラストレーターとし活動を開始。デジタルによるペインティング作品を制作。雑誌『ミュージックマガジン』の表紙を手がけるほか、広告や書籍装丁、CDジャケットなどメディア・国内外を問わず活動中。個展としては「POSITIVITY」('04年)、「SUNNY HOURS」('07年)を開催。TIS(東京イラストレーターズ・ソサエティ)会員。


http://www.saitoh-yusuke.com/


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2009.04.21 Tuesday

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yune


パユン・ワラシャナナン 代官山でつかまえて


2009年5月15日(金)- 6月10日(水)11:00-20:00


パユン・ワラシャナナンは、タイでいくつものベストセラー書籍の装画を手がけ、雑誌や広告制作で活躍している売れっ子イラストレーターでありながら、日本のカルチャー全般に憧れ続け、その思いが高じて2008年から多摩美術大学に留学している異色の経歴の持ち主です。


そんな彼女が日本に引かれている理由は、代官山の街に凝縮されている、と言います。東京に来て間もなくアルバイトに就いた先がこの街だったこともあり、タイにはない、空間デザインのきれいな街として愛着を深めていきますが、知れば知るほど代官山が秘める多彩な"コントラスト"に関心が高まっていきました。大きな街にも見え、小さい街でもある。ショッピングエリアのようで住宅地でもある。新しい街のようで古風な店も多い。忙しい街のようで癒しの雰囲気もある。などなど、好奇心は次第にエスカレートし、電車を乗り継いで代官山に通っては風景や人物をモチーフに作品を描き始めるまで時間はかかりませんでした。


本展は、そんな彼女の絵の楽しさに着目したGALLERY SPEAK FORの勧めで開くことになった、初めての個展です。代官山の街を散策し、目に留まったモチーフの数々を写真に収めては、1点ずつ具象画に仕上げていきました。その数、60点余り。代官山を知る人なら見当がつく、あの人、あの建物、あの看板など、見慣れた光景がパユンの眼を通して定着される時、意外な新しい発見を私たちに与えてくれるでしょう。独特な柔らかいカラーバランスで描かれるイラストレーションの数々は、得も言われぬ和みと、街に生きる素朴な悦びをくっきりと彫り起こして見せます。



パユン・ワラシャナナン イラストレーター


1979年バンコク生まれ。シラパコーン大学卒業後、バンコクのデザインスタジオに勤務。デザインユニット「GOOD CITIZEN STUDIO」名義で『Lips』『MTV Magazine』など人気雑誌と数多くの書籍、Toyota Thailandなどの広告において、アートディレクションとイラストレーションを担当してきた。2006年に来日し、多摩美術大学大学院グラフィックデザイン学科で学びながら創作活動を続けている。


http://sorrysorry.wordpress.com


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2009.04.11 Saturday

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Ksonghe


Kim Songhe  Madras Crossing


2009年5月1日(金)- 13日(水)11:00-20:00


おもちゃや天然素材、廃材などを利用して一点ずつ創り出されるシャンデリアやインテリアグッズ、雑貨など、キム・ソンヘの創作世界は、まさに度肝を抜かれる新鮮な世界です。リサイクルというにはあまりにアーティスティックで、インテリアというにはあまりに強烈な存在感を放っています。既存の素材、偶然出会ったキャラクターなどでパッチワークのように構築されるその物たちは実に独特で、突然変異を遂げたインテリアのようです。毒をはらんだロマンティックさに支配されており、また、子どもと大人の感覚がフュージョンしつつ、創造力の面白さを教えてくれる不思議な温かみに満ちているのです。


ファッション関係者から依頼されウィンドウディスプレイを手がけたり、また口コミで知ったファンから依頼を受けてオーダーメイドでシャンデリアなどを制作してきましたが、初めての個展となる本展で、いよいよ、その創作世界の全貌が明らかにされることになりました。


カラフルに、いろいろなものが混ざり重なり合い、交差して出来上がる作品やキム・ソンヘの世界観を「マドラスチェック」というタイトルで表現。新作の他、これまでの代表作の紹介や受注販売、関連商品の販売も行います。また、メディコムトイの協力により、BE@BRICK(ベアブリック)をカスタマイズしたオリジナルデザインライトを限定で20体制作し、展示販売を行います。コラボレーションという形式ではなく、ベアブリック自体を使用しての作品制作は史上初めてのこと、と話題を呼んでいます。


【トークイベント開催】
日時:2009年5月10日(日)17:00〜18:00 
出演:ショコラ(ミュージシャン/アーティスト)×キム・ソンヘ



Kim Songhe(キム・ソンヘ)アーティスト


1982年生まれ。国籍は韓国。織田デザイン専門学校卒業後、創作活動を開始。独特な感性のもと、セレクトショップ『Loveless』『H.P.France』他のウィンドーディスプレイやオーダーメイドのシャンデリアなどを手がけている。天然素材や古い廃材などを使って、ほぼ全てに渡り手作業で制作する職人芸と、毒を帯びたロマンティックなデザインが注目されている。


http://www.kimsonghe.com/


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2009.04.05 Sunday

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岡本真菜子 リルケ


2009年4月17日(金)- 29日(水)11:00-20:00


『天然生活』『装苑』『milk』など、ライフスタイル誌やティーン誌、子どもファッション誌で独特な語り口の写真が注目を集めている岡本真菜子氏。ナチュラルな色使いのスナップ、被写体の懐に人なつっこく飛び込んでいく感覚の写真が支持されてきました。彼女のファインダーに導かれるように、リアリティの中をのぞき込んで見ると、身に覚えのある温かなストーリーが読みとれ、微かな甘い救いのようなものを探り当てることができる、そんな至福が溢れています。


本展は、彼女の作品の中で傑作の多い子どもシリーズを中心に組み立てられるものです。約30点のセルフチョイスにより、彼女のプリントそのものの美しさに光を当てる構成になります。少女性の柔らかい「殻」からかいま見える、透き通った硬質なエッセンスに辿り着こうとするかのような、奥深くもリラックスして楽しめる展示になるでしょう。また、好評を集めている、岡本氏自身によるスライドショーも開催します。



岡本真菜子 写真家


1972年、福島県生まれ。日本大学芸術学部卒。『装苑』『CUTIE』『milk』『天然生活』などのファッション誌、ライフスタイル誌で活躍。作品集に『心臓が痛い日』(CD-ROM)『AISATSU』『HOMESICKNESS』(ピエブックス)『窓をあけてみる』(DVD)がある。


http://www.okamotomanaco.jp/


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2009.03.15 Sunday

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菅付雅信 編集天国 / Editorial Paradise


2009年4月3日(金)- 15日(水)11:00-20:00


菅付雅信氏はカルチャー / ファッション関係の編集に25年にもわたってたずさわり、90年代以降のエポックな編集物を数々手掛けてきました。編集長として手掛けた雑誌(『コンポジット』『インビテーション』『エココロ』)、さらにベストセラー『結婚しないかもしれない症候群』から、マーク・ボスウィック、平間至、森山大道、篠山紀信らとの写真集、エリザベス・ペイトン、ジェフ・バートンなどとの世界初のアートブックづくり、NOKKO、モンドグロッソなどのレコジャケ、ヴェジ・ブームの決定版『カフェエイトのヴェジブック』シリーズ、坂本龍一のレーベル「コモンズ」のウェブサイト、そして話題を呼んだ著書『東京の編集』まで、編集の領域を拡大し続ける彼の同時代表現の数々を本展で一堂に展示します。これは会場先行発売となる、同名の編集作品集と連動した内容になります。会場では、それらの作品群を、夏木マリのナレーションによる音声ガイドを聞きながら観られるよう構成。また、モデル原裕美子出演のオリジナル映像作品も上映します。


入場料=500円(中学生以下、無料)


【菅付雅信作品集『編集天国』発売】
ピエブックスより4月上旬発売。定価3,780円(本体3,600円+税)。図版1000点、バイリンガルテキスト。
対談:坂本龍一、篠山紀信、中島英樹。菊地凛子による著者インタビューも収録。
イラストレーション:フロランス・デガ アートディレクション : 中島英樹
作品集の問い合わせ:TEL.03-5395-4811

 

【トークショー開催】
第1回「編集は越境」 ゲスト:後藤繁雄(編集者 / クリエイティヴ・ディレクター)
日時:4月4日(土)18:00〜19:30
第2回「コミュニケーションは編集」 ゲスト:嶋浩一郎(博報堂ケトル)
日時:4月5日(日)18:00〜19:30
第3回「たった一人の熱狂」 ゲスト:見城徹(幻冬舎 代表取締役)
日時:4月11日(土)18:00〜19:30

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2009.03.10 Tuesday

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kidera


リサ・ラーソン写真展、そして日本とのつながり


2009年3月20日(金)- 4月1日(水)11:00-20:00


スウェーデンを代表する陶芸家リサ・ラーソン。名窯グスタフスベリのデザイナーとしてその手から生み出された数多くの動物のオブジェは、慈愛に満ちた彼女の世界観を伝えてくれます。本展では、77歳になった今も創作を続ける彼女のアトリエを取材して『リサ・ラーソン作品集』(ピエ・ブックス刊)にまとめた写真家・木寺紀雄氏のプリントでリサのライフスタイルを紹介。さらにインテリアスタイリスト作原文子氏がリサと日本の接点をインスタレーションで表現します。デザインとクラフトの橋渡しを実践する「fennica」も特別出店。代官山を舞台に、リサの人間像や世界観を初めて立体的に紹介する連動エキシビション「リサ・ラーソン展“CRAFT, LOVE, LIFE”」の一環です。


【トークイベント開催】
■オープニング・トーク「リサに会って感じたこと」
日時:3月20日(金)15:00〜16:00
出演:木寺紀雄(写真家)/作原文子(インテリアスタイリスト)/柴田隆寛(エディター)
■デザイン・トーク「北欧、民藝、クラフト」
日時:3月28日(土)15:00〜16:00
出演:長山智美(インテリアスタイリスト)/柳本浩市(glyph.代表)/阿久根佐和子(エディター)



木寺紀雄 写真家


1974年生まれ。2001年よりフリーランス。雑誌、広告などで活躍中。写真集に『meisje/メイシェ。』『jicca 実家』がある。


作原文子 インテリアスタイリスト


静岡生まれ。岩立通子氏のアシスタントを経て1996年に独立。雑誌やカタログ、広告などのスタイリングを中心に活動。


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2009.02.21 Saturday

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はまのゆか Spring Memories


2009年3月6日(金)-18日(水)11:00-20:00


ちょうど10年前、村上龍『あの金で何が買えたか』でイラストを手がけて鮮烈なデビューを飾ったはまのゆかさんは、その後も多くの書籍や雑誌の装画・挿画で知られています。絵本作家を志望し、大学でマンガの実技を履修した彼女の絵画世界は、直線と曲線が極めて繊細に、はにかむように交錯してリアリティから遊離する独特のファンタジーであり、欧米由来のものでもジャパニメーション直系のものとも違う、まさに絵本とマンガの隙間を軽やかに吹き抜ける新風であり続けています。


自由きままに遊びふける子どもたちや不思議な動物たちにいたるまで、彼女の線画は危ういまでに淡くひそかな味わいです。しかし手がけた書籍からそれを取り除くと過半の魅力が損なわれるように、各コンテンツにとって不可欠なパートナーとなっており、大きな主役のひとりと言うべき強い力を保持した淡さなのです。それは彼女自身、絵本によるストーリーテリングを志向し続けているように、絵を通じて見るものの「未知の追憶」をくすぐり、絵の空間に引き込む力に満ちているからなのでしょう。


本展は、はまのさんの絵本を空間で再構成した過去展とは違い、その絵一点ずつの魅力に迫ろうとするものです。彼女の代表作である『13歳のハローワーク』『mamechan』の中から自身のセレクションで原画を展示し、さらに近作も加えて紹介いたします。また、最近手がけた書籍やポストカードなど充実した販売コーナーも設ける予定です。新作ごとにその進化が感じられる若さもまた魅力の彼女ですが、あえてデビュー後10年を回顧することで、彼女が絵本やアートに与えた、ささやかで強い影響についても振り返る機会としたいと思います。



はまのゆか 絵本作家/イラストレーター


1979年大阪府生まれ。京都精華大学在学中に、村上龍『あの金で何が買えたか』の挿画でデビュー。以後、村上龍『13歳のハローワーク』、ロベルト・カルロス『ちいさくても大丈夫』など多くの話題作でイラストを手がけた。絵本の創作にも意欲的に取り組み、これまで発表した作品に『mamechan』『ペットショップ・モピ』『だんじりまつり』『いもほり』がある。2007年、日本漫画家協会賞特別賞を受賞。


http://www.hamanoyuka.net/


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2009.02.05 Thursday

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永瀬沙世 空中リフレクション


2009年2月20日(金) - 3月4日(水) 11:00-20:00


数多くのファッション誌、カルチャー誌、CDジャケットなどでフォトストーリーを発表している永瀬沙世さん。その写真の最大の魅力は、被写体たちとの時間を濃密に共有しながら、しかも受け手たちへ対等な目線で飛び込んでいける、そんなスナップの形而上的な力にあります。2006年に刊行した写真集『青の時間〜THROUGH THE LOOKING-GIRL〜』では彼女の持ち味を最大限に活かし、女ともだちを、同じ成熟のステージにいる女性としてじっくり捉え、その瑞々しい魅力を阿吽の呼吸の中で引き出して見せました。

 

そして、もう一段進化した永瀬沙世の表現となるのが本展です。彼女は「自分が何者かを決めつけて生きていきたくない」と言います。「空を撮っていても、空を描写しているわけではなく、人を撮っていても、人をかたどっているわけじゃない。その対象にぶつかった反射、反響が写真に写る」と考え、展示タイトルを「空中リフレクション」と名付けました。回りの何かにぶつかった反応によって自分を知ることができ、反射、反響を求めて自在に中空を舞っている飛行感覚こそ生きている実感だといいます。


ライブの様子を追い続けたロックバンドTHE BACK HORNの写真も織り交ぜつつ、風景や静物など大小の写真50点前後を新旧問わず、今の視点からセルフリミックスして展示予定。スライド投影も含めたインスタレーションで彼女の写真観を体感していただきたいと思います。


【トークイベント開催】
日時 : 2009年2月21日(土)15:00〜 
出演 : 飯沢耕太郎(写真評論家)×永瀬沙世



永瀬沙世(ながせさよ)写真家


1978年兵庫県伊丹市生まれ。神戸女子大学卒業。 2006年写真集「青の時間〜THROUGH THE LOOKING-GIRL〜」(プチグラパブリシング)を出版。2008年「New York Photo festival」へ出品。2000年から、ほぼ毎年写真展で作品を発表し続けている。本展で発表する作品の中には、2005年から撮り続けているロックバンド「THE BACK HORN」のライブ写真があり、映像、CDジャケット「産声チェーンソー」「美しい名前」も手掛けた。


http://www.nagasesayo.com/


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