EXHIBITION ARCHIVES

2010.01.30 Saturday

過去の展示

imajo


今城 純 over the silence


2010年2月19日(金)- 3月3日(水)11:00-20:00


風景は多様な思いの受け皿です。十人十色の声なき風景写真は、それぞれの「生」の証明となる写し絵であり、時に私小説を読むような興奮さえ与えてくれます。


今城 純氏の撮る切ないまでに美しい風景は、光の"テクスチャー"や、"気"の力という、言葉では決してカバーできない領域への確信が支えているようです。風景や人々、それを包むオーラまでも損なわないよう、一つずつ丁寧に採取し、虚無にも静かに耳を傾けます。詩情を映画のごとく描きとめる天性の優しげな美意識も魅力ながら、凪の状態のままに封じ込められた光たちが、見る者の胸で一気にほどけて大きな風となる、そんな動的な解放力も持ち合わせています。


本展も今城氏らしい、静寂をモチーフにしたシリーズです。初めて冬の写真だけで構成する約40点の風景写真。昨冬、彼がスウェーデンからドイツ、エストニアまでを旅した際の新作です。いやおうなしに自己の本質と向き合う一人旅。通り過ぎる街々で、静寂が張り付いた名付けようもない光景に向き合いつつ、冷たく澄んだ空気の奥底に、彼は孤独のフィルターを通してこそ感応できる、確かな暖かさを見いだしていきます。冬のシチュエーションは、彼の写真美をより一層、研ぎ澄まし顕在化させています。


写真集「over the silence」 2010年3月発売
定価 : 3,990円(税込) 仕様 : 210x270mm 3冊セット
発行 : TYPHOON BOOKS JAPAN



今城 純(いまじょうじゅん)フォトグラファー


1977年埼玉生まれ。日大芸術学部卒。横浪修氏に師事後、2006年よりフリーランス・フォトグラファー。数多くのファッション誌やアパレル広告・カタログ、CDジャケットなどを手がけている。写真集に「TOWN IN CALM」「ATMOSPHERE」があり、07年9月には表参道ヒルズ・ギャラリー同潤会にて写真展を開いた。


http://www.jun-imajo.com/


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2010.01.15 Friday

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UFACE


TAKAO OSHIMA U FACE


2010年2月5日(金)- 2月17日(水)11:00-20:00


1995年に渡仏し、パリでフォトグラファーとしての基盤を築き上げたオオシマタカオ氏。その後、東京とパリというかけ離れた2つの都市を自らの「個」の力でつなぎ留めながら活躍し続けています。


その彼をずっと魅了してきたのが、ポートレートとアーバンランドスケープ、この2つのかけ離れたモチーフでした。カメラを手に間近で見えてくるヒトの生々しい動物的なまでの個性の深みは、ポートレート撮影の醍醐味であり、片や、古来から宗教建築がヒトの業の小ささを教え説いてきたように、ヒトは環境の一部分という覚醒を与えるのが、アーバンランドスケープの妙味です。彼は、ある雑誌でのフォトストーリー制作をきっかけに、この「真逆なフォルムの対比」にのめり込んで来たのです。そこには、内面作用と外面作用、有機物と無機物など、様々な対比をめぐる思索の宙が横たわっています。


本展はまさにそのテーマのひとつの結実となるものです。「U FACE」とはUrban Faceの意。都市と人、その風貌の対比やリンクを試みるダブルスケッチを意味します。ポートレートは彼が東京とパリで出会ってきた俳優たちや映画監督、デザイナーやDJなど、モノクロームで撮りためてきた中でセレクションされた約17点。ランドスケープは東京とパリのグラフィカルなカラー写真、約16点です。異文化の間を行き来しつつ、膨大な量の人物との対峙を続けて来た、オオシマ氏だけが写真で綴れる「私的な都市ノート」は、多くの人々へ甘美な挑発をしかけてくれるでしょう。


ポートレート : 北野武、菊地凛子、浅野忠信、松田龍平、香椎由宇、梶谷好孝、Dexpistols、Bruno Dumont、Charles Berling、Joana Preiss、Ania Chorabik、Paul Hamy、Christian Cronin、Mireille L’amie、Lorenz Baumer、Doome(順不同)


写真集「U FACE」 2010年2月上旬発売
定価 : 2,940円(税込) 仕様 : A4変形 56ページ 限定500部 
アートディレクション : 浜田武士
発行 : TYPHOON BOOKS JAPAN 写真展会場にて先行販売



オオシマタカオ フォトグラファー


1967年横浜生まれ。94年に渡英し、London college of fashionのショートコースと独学で写真を学んだ後、95年渡仏。Paris Pin Up Studio、フリーランスアシスタントを経て99年に独立し、2005年から東京でも活動を開始した。おもに海外、国内のファッション雑誌でのファッションストーリー、人物ポートレイト、カタログ、広告などを手がけている。


http://www.takaooshima.com/


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2010.01.08 Friday

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anekawa


姉川たく 理想論(砂糖多めにしておきました)


2010年1月22日(金)- 2月3日(水)11:00-20:00


受け手の好奇心へと訴えかける独特なアピール力をもって共感の輪を広げてきたのが姉川たく氏でした。デザインやイラスト、ゲーム、アニメーションなど、分野を区切らず活動してきたのは、既存のプラットフォームに収まらない着想の"遊泳"を選んできたからであり、そうした彼の本質にクライアントが刺激されてきたからでした。テレビ番組『ポンキッキーズ』や『みんなのうた』の映像などは、彼の表現の「こども力」とも言うべき総合的な魅力が生きた傑作の代表例として知られています。刺繍とシルクスクリーンを用いた作品創作でもアーティストとしての才覚をあらわし、内外で高い評価を得てきました。


本展は、そうした様々な姉川氏の表現の中でも、一番の"川上"=手に最も近いイラストレーションの世界にフォーカスするものです。彼自身「内部からの発露が勝手に(イラストの)線になる」といいます。線は彼の創作の深奥と私たちの五感とのダイレクトなバイパスです。「いろいろな価値観をもった生物が俄然イキイキと暮らす。ぼくの描くイラストレーションは、突き詰めると、このことしか描いていないと思う。それは、ぼくが理想とする世界」と姉川氏。自身の内側で「行き場を失ったままになっている」、その世界のイメージを手で拾い集めて生まれるのが本展の作品です。


シューズブランド、alfredoBANNISTERとのコラボレーションで姉川氏のイラストがあしらわれた靴とバッグが2010年春夏コレクションで発表されます。本展では特別に20型ものオリジナルシューズも展示されるなど、立体的な展示をお楽しみいただきます。


【ギャラリートーク】
2010年1月22日(金)19:00(〜19:30)
作品解説=姉川たく 聞き手=八巻涼子(alfredoBANNISTERデザイナー)



姉川たく アーティスト


1970年生まれ。神戸芸術工科大学大学院卒業。99年に東京へ拠点を移し、「NHK みんなのうた」など映像、アニメーション、ゲームなどのクリエイターとして活躍。2002年から刺繍とシルクスクリーンを使ったアートワークにも着手し、国内外から注目を集めている。08年に個展「秘密の寓話」展(NANZUKA UNDERGROUND)を開催。


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2009.12.22 Tuesday

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Martin_pr


Martin Holtkamp HANAMI


2010年1月8日(金)- 1月20日(水)11:00-20:00


外国人フォトグラファーたちの撮る日本、それは日本であって日本でないような、不思議な発見を私たちに呼び込んでくれます。渋谷のスクランブル交差点も、彼らが驚きをもって目を見開く様子を知らなければ、私たちにとってはただの普通の日常風景でした。部外者こそ本質的な面白さを見抜くものです。


90年代初めのロンドンで先鋭的な日本のカルチャーに興味を持ち始め、写真を撮り続けてきたマーティン・ホルトカンプ氏は、そうした"知日派"フォトグラファーたちの先駆的な存在です。「オタク」「たまごっち」から「メイド喫茶」などまで、彼のファインダーや実体験を通して海外へ広められたユースカルチャーは数多く、それを泥臭いドキュメンタリーとするのではなく、独特の醒めた色彩感やウィット、慈しみの念を持って捉える時、日本の今が欧米へも確かな実感として伝わってきたのです。ロンドンにいても東京にいても、彼は異邦人です。容易に剥がし拭えない孤独感がそのスナップに魅力的なトーンを与えていることも見逃すべきではないでしょう。


本展は、日本で初めて彼の写真の魅力を本格的に紹介するものです。日本人には見えない瞬間や角度にも、まだたくさんの見所が隠されている、「HANAMI」という主題にはそんな確信が込められています。よりたくさんの人々に実作品を手にして欲しいという願いから、今回はインクジェットプリントを使ったパネル作品のみの展示とし、インテリアとして楽しめる小作品ばかりを制作しました。



Martin Holtkamp(マーティン・ホルトカンプ)フォトグラファー


1964年ドイツ生まれ。ベルリンで写真を学んだ後、ロンドンへ渡りフリーランス・フォトグラファーとして独立。『GQ』『i-D』『Experiment』などの雑誌で活躍する他、数多くのアパレルブランドや、Ninja Tuneなど音楽レーベルのために撮影を手がける。日本文化にも造詣が深く、2008年より東京在住。


http://www.ma-ho.com/


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